全国のお父さん・お母さん・医師の皆様へ
早期発見,早期治療が大切です!
 ペルテス病は,小児股関節の大腿骨骨頭(骨端部)が原因不明の血行障害により骨壊死と骨髄壊死におちいる病気です。
 壊死そのものは,多くが数年をかけて自然に再生し治癒する良性疾患です。しかし,骨頭変形,骨盤と大腿骨頭の不適合など多少の関節変形を残して治癒することが多く,若年期は無症状ですが変形の程度が強い場合には成人してから変形性股関節症を発症することがあります。
 初期発症後3〜6か月以内の早期に診断し治療を開始することが後遺する関節変形を最小にすることになります。
 小児期のお子さんが,足を引きずったり,股から膝に掛けての痛みを訴えた場合には軽く考えずに整形外科専門医のいる病院で診察を受け,ペルテス病を疑われた場合にはペルテス病の診断と治療のできる整形外科専門医のいる病院に紹介していただく必要があります。
 根拠なく「成長痛」などと思い込み,治療時期が遅れることのないようにお願いいたします。
ここが大腿骨骨頭です。
壊死の範囲や,再生のスピードは個人差があります。


御参考までに

三重県立草の実リハビリテーションセンターでの装具治療による
治療経過例のレントゲン写真はこちらで御覧いただけます。